3月議会一般質問①「福祉政策について」

Q 近年、福祉の分野では、「伴走型支援」「居場所作り」「交流の場」という言葉を聞くことが多くなった。これは、児童、障がい、高齢などの分野別サービスだけでは対応できない問題に対応するためには、社会的孤立を防ぎ、自分らしく生きるための支援が重要だと考えられてきたためである。酒々井町では、これらの新しい支援について、どのような取り組みをしているのか。

A 誰もが安心して暮らせる社会を作るためには、公的な機関による施策、サービスだけではなく、地域住民や多様な社会資源が参画する共生社会を実現することが必要。現在策定中の第3期酒々井町地域福祉計画では、「地域共生社会」の実現に向け、官民一体の計画として、各種制度、分野ごとの縦割りや、支え手・受け手という関係を超えて、 在宅支援や見守り活動など連携連動することで、住民1人1人の安心できる暮らしをともに作る社会を目指しております

 今までの福祉は、分野別の課題解決を図る支援が主流でした。しかし、個別の課題が解決しても、他の問題が残り、本人の支援としては足りない事がありました。課題解決型ではない支援として、生活困窮の現場で試行錯誤により編み出されたのが、伴走型支援です。

 伴走型支援は、人間の存在支援であり、深刻化する「社会的孤立」に対応するため「つながり続けること」を目的とする支援です。「つながり」は、「いのち」や「存在」という普遍的価値を土台としており、自ら人生を選び取り、自分の物語を生きることへの力となります。

 福祉における「自立」とは、人権意識の高まりやノーマライゼーションの思想の普及を背景として、必要な支援を受けながら「自己決定に基づいて主体的な生活を営むこと」、「障害を持っていてもその能力を活用して社会活動に参加すること」として用いられています。「他の援助を受けずに自分の力で身を立てること」ではありません。日本は、小さい頃から他人に迷惑をかけてはいけないと教えられます。しかし、社会生活は他者との支えあいで成り立っていますことを考えれば、他者に頼って生きて良いのだと、発想の転換をすべきだと思います。そう考えが変わることで、日本社会全体が、生きやすい社会になると思います。

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