2022年6月議会 一般質問「史跡墨古沢遺跡整備基本計画(案)について」

一般質問②「史跡墨古沢遺跡整備基本計画(案)について」

Q この計画では、敷地・建物整備費用、施設の維持管理費用、運営費は、どれくらいかかる予定なのか
A 史跡墨古沢遺跡基本計画を今年度作成中であり、また、用地交渉や国県補助金など協議中の案件もあり、建物の規模構造も検討中でありますので、ご答弁を控えさせていただきます。

Q 整備費用、維持管理や運営費が未定のまま計画が決定された場合、計画を進めることで町の他の事業予算を逼迫するおそれがあると思うが、どのような対応を考えているのか
A 事業実施にあたり、補助金や起債を有効に活用して、また町総合計画や町の実施計画の中で検討しながら執行していきたいと考えております。

録音から文字起こししたもの(議事録とは違う場合があります)

 墨古沢遺跡は、後期旧石器時代前半期である約3万4千年前の日本最大規模の環状ブロック群です。国指定の文化遺産であり、その歴史的価値から、調査・保存を続けていく必要があると思います。

 しかし、新しいハコモノを作ることは、全く別の問題です。

史跡墨古沢遺跡整備基本計画(案) 61頁 図37平面計画図

 ハコモノは施設完成はスタートであり、その後数十年にかかる維持管理費を考える必要があります。

 いま、多くの自治体では、人口減少・高齢化社会を迎えるためにこれ以上の税収は望めず、しかも公共施設の更新・改修のための高額の財政負担に直面しています。そのため、原則として新しいハコモノは作らない方針を掲げている自治体は少なくありません。
 酒々井町も、公共施設の更新改修に直面しており、財政的な余裕はほとんどありません。「(参照)酒々井町公共施設等総合管理計画(令和3年3月(令和4年3月一部修正))」。このような状況で、住民の福祉とは直接関係ないハコモノを作ることは、慎重にすべきだと思います。

 仮に、酒々井町の文化観光に不可欠であり、建設する必要があると言うのであれば、少なくとも、計画を決定する際には、敷地・建物整備費用や数十年にかかる維持管理費などを算出し、町の財政で運営していくことが可能だという数字を示す必要があると思います。

 ところが、建設、維持管理にどれくらい費用がかかるのか不明であり、他の事業を圧迫せずに維持管理が可能なのも答えを出していません。財政的裏付けも無しに計画を立ててしまうのは非常に無責任です。

 国指定の史跡のために、建設費用は、国や県の補助金をあてに出来るかもしれません。しかし、財政を考えずに建設してしまうと、のちに負担が大きくなり、 あの時なんでこんなの作ったんだろうという負の遺産になってしまう可能性が高いと思います。

 また、この計画(案)は、町制施行140周年である2029年に完成を目指しています。町の記念事業とすることが目的ではないかとも考えられます。しかも、計画案に対するパブコメは、電話、窓口による問合せが各1件のみで、意見は0件でした。とても住民の理解が得られているとは思えません。

 日本は人口減少社会に入っており、少子高齢化社会のハコモノ行政のあり方は、必要性、費用対効果、世代間の公平性、財政に与える影響など、様々な視点から検証することが不可欠です。

 地方自治体は、「住民の福祉の増進を図ることを基本として」(地方自治法第1条の2第1項)いることを忘れてはならないと思います。酒々井町は観光業で食べている自治体ではありません。そのため、まずは、住民の福利厚生に必要な施設の維持管理が第一であり、文化観光に資するための施設は、財政に余裕がある場合のみに検討すべきだと思います。

 史跡墨古沢遺跡整備基本計画については、今後とも適切な対応を求めたいと考えいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。