「カジノ管理委員会関係特定複合観光施設区域整備法施行規則案」及び「特定資金移動履行保証金及び特定資金受入保証金に関する規則案」に関するパブコメ

「カジノ管理委員会関係特定複合観光施設区域整備法施行規則案」及び「特定資金移動履行保証金及び特定資金受入保証金に関する規則案」に関するパブコメを提出してきました。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=245202101&Mode=0&fbclid=IwAR0ykLr5Zdr0eR-wvWYoyb3n4_YCrCoN8de6fOU-MYzB_utHjMz5K_ifbnw

内容は、中の人として一緒に議論して作った全青司が出したパブコメをちょい修正したものです。
どれくらいの反対意見が集まるのかわかりませんが、IRカジノが設置されないように、戦っていきましょう


以下提出したパブコメです


日本は,競馬,競輪などの公営ギャンブルの他,スロットマシーンやパチンコなどのギャンブルマシーンが身近な娯楽として浸透しており,世界のギャンブルマシーンの約60%を保有するギャンブル大国である。このため,ギャンブル依存症者と疑われる方は,2014年厚生労働省発表によれば536万人と言われている。
国は,長年,ギャンブル依存症を個人の問題として放置してきた。近年,ようやくギャンブル依存症対策を国も進めるようになったが,まだ端緒についたばかりである。このような状況で,IRカジノの導入が強引に推進されてきた。
IRカジノもギャンブル依存症者を生み出すことは明らかである。しかも,カジノは富裕層の娯楽というイメージがあることから,公営ギャンブル,パチンコ等とは違う顧客層が生まれると考えられ,その被害は拡大する恐れが高い。このような副作用を軽減するためにギャンブル依存症対策を講じるように法律に明記されている。しかし,これは,IRカジノという新たな毒を盛りながら,毒を薄め,解毒することを目指すようなものであり,現状より改善することは望めず,根本的な問題解決になっていない。
ところが政治が動いてしまい,規則の制定という段階に入ってしまった。
せめて,上述したような問題点が少しでも改善されることを願い,「カジノ管理委員会関係特定複合観光施設区域整備法施行規則案」について,次の通り意見を述べる。


【意見の対象】
(法第六十八条第一項の規定による報告)
規則43条1項
【意見の趣旨】
報告は申出があれば即時にするようにし,またその情報をカジノ事業者間で共有できる仕組みを導入すべきである。
【意見の理由】
どこか一ヶ所の事業者に対し,利用制限に関する入場者または家族その他の関係者の申出がされていれば,「カジノ行為に対する依存による悪影響を防止する観点からカジノ施設を利用させることが不適切であると認められる者(特定複合観光施設区域整備法(いわゆるカジノ実施法)(以下,単に「法」という)68条1項2号)」にあたると考えられる。ところが,この申出があったことは,「その事業年度の期間を三月ごとに区分した各期間の経過後一月以内に」報告するとされている(規則43条1項)。これではカジノ事業者間での情報共有ができず,依存の防止をするための措置を求めた法の趣旨を貫徹することができない。従って、即時に共有し、かつ利用制限を可能とするような仕組みを導入すべきである。


【意見の対象】
(規則案に規定なし)
【意見の趣旨】
規則において1日あたりの最大利用時間及び利用金額の上限を定め,それを明記するべきである。
【意見の理由】
第176条第1項ないし第6項によれば,連続72時間の利用が可能な仕組みとなっている。ギャンブル依存の観点からすれば,のめり込んでいる状態が72時間も継続し得るという仕組み自体が,依存の防止の為の措置となっているとは言い難い。
連続して利用できる時間を12時間に限定するなど、1日あたりの最大利用時間を規則において定める必要がある。
また、利用上限金額についても、ギャンブルの性質上、損をすれば、損を取り戻すまでのめり込んでしまう傾向があり、負ければ、負けるほど、理性的な判断をすることが難しくなる。その結果、多額の借り入れをして利用する危険性が非常に高い。よって、入場時に使用上限金額を設定させる必要がある。
なお、パチンコ・パチスロ遊技業界では,パチンコ・パチスロへの依存問題に対する啓発・予防等の取り組みの一環として,パチンコ店で「自己申告・家族申告プログラム」の導入を進めている。この「自己申告プログラム」においては,(1)上限金額,(2)上限回数,(3)上限時間,(4)入店制限を設けることで依存症対策としている。
上記のうち,(2)上限回数を7日で3回,28日で10回と法定し(カジノ実施法69条4号,5号),(4)申告による入店制限も設けている(規則44条1項)。しかし,(1)上限金額,(3)上限時間については何ら制限が設けられていない。少なくともこのような遊技業界における自主規制と同程度以上の利用制限を定めることをもって依存症対策とすることは一定の効果が期待できるものと考える。


【意見の対象】
(規定案に規定なし)
【意見の趣旨】
規則中,貸金業法第13条の2の規定と同様の規定を設け,カジノ事業者が顧客に対し特定資金貸付業務を行なう場合は,過剰貸し付けを禁止するべきである。
【意見の理由】
カジノ事業者は,調査を通じて顧客の返済能力を把握することができる。しかし,規則案中に,過剰貸し付けを禁止する規定が存在しないため,顧客が特定資金貸付によって,返済能力を超えた多額の債務を負うおそれがある。貸金業法第13条の2の規定と同様の規定を設けることで,カジノ事業者が特定資金貸付業務を行なう場合は,過剰貸し付けを禁止し,総量規制を行なうことは多重債務被害の防止に資すると考える。


【意見の対象】
(規則案に規定なし)
【意見の趣旨】
「不動産担保を含む担保提供を伴う融資を禁止する」との規定を設けるべきである。
【意見の理由】
担保に基づく貸付が可能であると,事業者が多額の融資を行う事が可能になり得る。そもそも,借金をして賭け事をやること自体が,道徳観念に反する。ましてや,担保提供までして資金を借り入れギャンブルに興じるなどは,通常の社会観念に反し,ギャンブル依存症の疑いがある。従って,担保の有無を問わず,多重債務被害防止の観点から,顧客のカジノ利用を目的とした多額の借入は抑制すべきであり,法85条第5項において,特定資金貸付契約に基づく債務を主たる債務とする保証契約を禁じていることに鑑み,人的,物的を問わず,担保提供を伴う融資を禁ずる事を明示すべきである。


【意見の対象】
(規則案に規定なし)
【意見の趣旨】
カジノ事業又はカジノ施設に関する広告(以下,カジノ広告という)を外国人旅行者のみに限定するべきである。
仮に上記規制が不可能である場合,注意喚起を含むように明示すべきである。
また、いわゆる,「ターゲティング広告」の規制をするべきである。
【意見の理由】
IR推進法の基本理念は,地域の創意工夫及び民間の活力を生かした国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現し,地域経済の振興に寄与するとともに,適切な国の監視及び管理の下で運営される健全なカジノ施設の収益が社会に還元されることを基本として行われるもの,とされている。
であるのであれば,カジノ広告については外国人旅行者のみに限定する形がIR推進の理念趣旨に沿うものと考える。
仮に,カジノ広告の全面的禁止が規則で制定不能であったとしても,上記基本理念を鑑みれば,以下の規制を導入すべきである。
(1)ギャンブル依存症は個人の意志の強さの問題だと考える人は未だに多く,依存症に関する知識はまだ一般的ではない。そのため,いつでもやめられると考え,安易にカジノにのめり込むことの危険性を周知する必要があることから,カジノ広告中に、カジノ利用に関する弊害や危険性などに関する、注意喚起も合わせて表示することを義務付ける必要がある。
(2)インターネット広告が普及した現在においても,テレビ・ラジオCMの効果は大きい。そのため,害ある商品についてはその規制が必要と考える。この点,たばこについては,テレビ・ラジオCMについて自主規制を設けている。たばこと異なり,カジノは未だ日本国内で認められておらず,既存の事業者に対する営業の自由の侵害を考える必要がないのであるから,実効性のある依存症対策として,法令により,テレビ・ラジオCMの全面禁止をすべきである。少なくとも二十歳未満の者が視聴することの多い時間帯におけるCMを禁止すべきである。
(3)最近のインターネットにおけるWEB広告は,AIを利用し,趣味嗜好にあった広告(いわゆるターゲティング広告)が表示されるようになっている。このため,カジノに興味がある人に対して,よりカジノに関連する広告が表示されることになる。これでは,本人が自らカジノに関する情報を取得しようとしなくても,絶えずカジノに関する情報に囲まれることになり,依存を助長するおそれが高く,また広告が過度にわたることになると考えられる。これは「広告又は勧誘が過度にわたることのないよう努めなければならない」という法106条6項に反する。そのため,WEB上でのターゲティング広告について全面的に禁止することが相当である。
以上

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