Xの「なぜ男性は 女性に依存している自覚がないのですか?」のツリーをまとめました

長いツリーになってしまったので、下記に投稿をまとめました。


変わるべきは男性なので

「なぜ男性は 女性に家事育児を 押しつけるのですか?」

「なぜ男性は 女性に依存している 自覚がないのですか?」

みたいなキャッチコピーが良いと思う


この投稿が、意外なほどいいねを頂いているで、「押しつけ」「依存」などの言葉を使った背景を述べていきいます。

まず、男性には、マジョリティの特権があります。
マイノリティである女性が変えようとしても、構造を変えることは出来ません。
マジョリティである男性が自覚して、男性自らが、社会を変えようとすることが大事なのです。

と言っても、「男性にマジョリティの特権ある」という意味が分からない方が多いと思います。 例えば、頂いたご意見に 「男性の方が、女性より稼ぐから、役割分担しているだけ」 があります。 これは、結果しか見ておらず、その裏にある男性特権を見ていません。

もう少し深く「男性の方が、女性より稼ぐ」ことが、どうして可能なのかを考える必要があります。 なお、ここでは一般的な話をしており、主夫もいる、女性の方が稼ぐ場合もあるなどの個別的な話は捨象します。

結論から言うと、女性は、男性が気持ちよく働けるように、男性のサポートをすることが求められる社会だからです。 今は、昔よりはマシになりましたが、それでも根本的な構造は変わっていません。

「男性の方が、女性より稼ぐ」理由として、
(1)女性は、結婚・出産・育児を理由に辞めやすいから
(2)男性は、転勤がある責任の重い正社員が多いから
(3)女性は、非正規雇用が多いから
などの理由が考えられます。

れぞれについて、それは何故なのかを考えると
(1)男性は、育児家事をしなくていい、しても手伝う程度でいいので、結婚・出産・育児を理由に辞める必要がない
(2)女性は、男性の転勤があると、仕事を辞めてついて行くか、単身赴任でワンオペ育児をするかの、選択しかない

(3)女性は、結婚・出産・育児・転勤を理由に仕事を辞めるため、非正規雇用しか選択肢がないことが多い。一方で、男性は辞める必要がなく、正社員のままでいることが多いため
という理由が考えられます。

これらの理由を見れば分かるのですが、男性の働きやすさや賃金の高さは、女性の犠牲の上になりたっています。 男性が、女性より、能力があるからというわけではありません。 これが男性特権の一つです。

今使われている「女性活躍」という言葉は、「女性」がメインに語られがちです。女性が頑張るべきだと。 男性も、自分たちには関係ないことであり、傍観者だと思い込んでいます。 今の状況は、あまりにも理不尽です。

男性が自らの特権に気がつき、それを是正する必要があります。 こういう点を踏まえて 「なぜ男性は 女性に家事育児を 押しつけるのですか?」 「なぜ男性は 女性に依存している 自覚がないのですか?」 という表現をしました

マジョリティの特権については、以下のサイトが参考になります。

出口 真紀子:マジョリティの特権を可視化する
~差別を自分ごととしてとらえるために~

書籍では、こちらが分かりやすいと思います
「差別はたいてい悪意のない人がする」

他にも参考になる書籍は沢山あるのですが、読みやすく、考える材料が豊富なこちらをあげておきます。
ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた

沢山書いたついでに、家事育児などの、賃金の発生しない家庭内労働、アンペイワークの透明化についても触れていきます。

男女が、本当に役割分担をしているのであれば、対等な立場であるはずです。 ところが、稼いでいる男性が偉く、家事育児を担当している女性は軽んぜらることがあります。

経済学的に考えれば、
・稼ぐ男性は、価値がある。
・稼がない女性には、価値がない。

という価値観があります。

このように、家事・育児・介護などの家庭内労働は、賃金を生まないため、経済学は無視をしてきました。 GDPの数字に、家庭内労働は含まれません。

合理的な「経済人」は家事や育児を一切しません。 もちろん出産もしません。 これが人間にとって合理的な選択であり、正しい価値観だと言えるのでしょうか?

家庭内労働は、社会にとって不可欠な存在であるのに、透明化されてきました。 家庭内労働をする人がいなければ、日々の生活は出来ません。 出産しなければ、人類の未来はありません。

近年は、こういう点もきちんと評価し、価値を見いだした経済モデルとして、フェミニスト経済学が誕生しています。 これからの社会政策は、家庭内労働などのアンペイワークに価値を見いだした、新しい経済モデルをもとに検討すべきだと思います。

「フェミニスト経済学 — 経済社会をジェンダーでとらえる」

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