2024年6月会議について④ 一般質問②「離婚後共同親権導入を控えた、DV、児童虐待や支援制度についてについて」
Q 町内の、DV,児童虐待の相談件数、対応件数
A
DVの 相談件数 児童虐待の 相談件数 児童虐待の 対応件数 令和3年度 9 30 45 令和4年度 5 28 56 令和5年度 5 17 48
Q 婚姻中の別居において、保育園の入園に、別居親の同意が必要なのか。
A 保育園の入園は、保護者の就労状況により入園審査を行う。通常は両親の就労証明の添付が必要。質問のような想定がある場合には、同居親のみの申請で入園の審査を行う。
離婚後共同親権とは
「親権」は、子どもの身の回りの世話をし、進学、医療などの意思決定をする親の権限です。今までは、婚姻中は父母の双方が親権を有する「共同親権」、離婚後は父母のどちらか一方が親権を有する「単独親権」でした。法改正により、2年以内に、父母の合意か裁判所の命令で、離婚後も父母の双方が親権を有する「離婚後共同親権」が可能となります。
既に離婚した子や、未婚の子も対象となり、100万人以上が影響を受ける可能性があります。
なお、養育費の支払い、離婚後の親子の交流は、共同親権とは別の話であり、離婚後共同親権によるメリットはほとんどありません。
離婚後共同親権は、別居親の一方的な支配権・監督権として機能
離婚後共同親権になると、同居親と子どもが困る場面が増えます。例えば、同居親が仕事をするために、子どもを保育園に入れようとします。この場合に、別居親が協力しなければ、子どもが入園できず、同居親は仕事ができなくなります。一方で、別個親は、同居親の同意が必要な場面はありません。このため、離婚後共同親権が濫用されれば、別居親による、一方的な支配権・監督権として機能します。
今までは、離婚は、DVや児童虐待から逃れるための有効な手段でした。ところが、離婚後共同親権になれば、離婚をしても逃げられません。離婚によって平穏な生活を得られていた親子が、今後は危険にさらされる可能性が増えるのです。
自治体は、同居親と子どもを守るため、別居親の関与を限定的にするなど、適切な支援をする必要があります。法施行に向けてしっかり準備して欲しいと思います。