普天間飛行場の代替施設「全国の問題」 青年司法書士協議会が1788自治体の議会に陳情 全国組織で初
全青司の半田久之会長は「基地は沖縄ではなく全国の問題。一人一人が自分事として議論し解決できるよう、法律家団体としてその一助になりたい」と述べた。全青司はこれまでも新基地建設中止を求める意見書や声明を発表している。
【写真は、沖縄タイムスの後期記事よりリンクを張っています。】
全青司、今年度は自分のことに手一杯で、全然お手伝いが出来ていないのですが、今年も沖縄役員会で前に進み続けています。
沖縄の米軍基地の問題は、民主主義や差別の問題です。
沖縄に米軍基地が集中しているのは、政治的理由が主なものです。
多くの米軍基地が、もともと本土から移転したきたという歴史的経緯や、朝鮮半島との距離、中国のミサイルの射程距離を考えれば、沖縄に基地を集中させた理由が軍事的な理由でなく、また狭い地域に集中していることは危険であることなどが見えてきます。
しかし、多くの人は、軍事的理由によって沖縄に米軍基地を置かざるを得ないと、誤った情報を信じています。しかも人は、自分にとって都合の悪い情報はスルーする機能があるため、沖縄で無くても良いという正確な情報が提供されても、無視をしがちなのです。こうして、圧倒的少数である沖縄の民意は無視され続け、差別的構造が維持されたままになっています。
少し考えれば分かることですが、これは沖縄に限った問題ではありません。
例えば、横田基地にオスプレイが配備され、首都圏の上空を、日本の法律や住民の安全を無視しながら飛び続けています。そして落下事故を起こし、それが住民を巻き込んだ事故であったとしても、日本に捜査権や調査権はないため、有耶無耶にされてしまうのです。
また、辺野古の基地建設は、反対している人たちを違法に排除していたり、工事が可能なのかすらきちんと精査されていないのに強行されています。法治国家や科学的調査が無視され続けている、近代国家としての手法を無視した、横暴なやり方がまかり通っているのが実情なのです。
こうした手法は、沖縄だけに留まるものではなく、全国何処でも行われる可能性があります。自分たちの問題として考えることが必要なのです。
また、日米地位協定により、日本は、米軍が望めばどこであっても提供する義務を負っています。米軍基地の問題は、日本全国が当事者であるということも、きちんと頭に入れておく必要があります。
自分たちが虐げられていないからと、他人が苦しんでいることを無視することは、いざ当事者となった場合に、誰も助けてくれないということも意味します。
少数者の人権を守るために、何が出来るのかしっかり考えていきたいですね。
多数であれば何でも出来るのではなく、少数派の人権を守ることが前提の、近代立憲主義を前提とする民主主義国家なのですから。